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温かみや微かな希望の光を感じる歌から選びました。
休校に持てあます時間子と二人公園までをしりとりをして
井上久美子
介護者はタフでありたい伴走者 自転車の籠に野菜溢れさせ
定石 栄
車椅子片手に動かし少年はボールを投げる父親の手へ
中山洋祐
声にしたとたんに言葉は曇るから手旗で君に告白したい
平山繁美
保育士と子どもがつなぐ手のなかにひかりよ魚(うお)となりてとどまれ
貝澤駿一
ミシュランの三ッ星の店の料理よりふるさとの母の手作りがんも
吉岡健児
春の陽をかっぱらってきた自転車のかごにゆられるムラサキハナナ
岡方大輔
休校の檻破るごと雨の中子らサッカーをせり命弾けて
橋本英幸
寝すぎてもいけないんだってと老い猫と顔を見あわせ布団にもぐる
渡辺泰徳
いちばんに気の合う友の自分だから気楽に坐らせ適宜に酔はす
馬場あき子
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