|
|
|
|
|
|
大切な人によりそう歌を選びました。(貝澤 駿一)
ハリネズミのような十四のこころかな針たてて秋の階段下る
齋藤芳生
新生児みな岡本太郎の手振りする無垢なるもののほとばしるとき
江國 梓
モンゴルの風車の映像寝たきりの母に見せたり夢の終わりに
山本 渡
医務室に寝るボクサーは無防備で子どものごとし勝者も敗者も
松坂わかこ
スナフキンになりたい男のひとりだった息子いつしか父親となる
米山貴美子
ゴムの木の人語を持たぬ愛らしさ讃えて同僚日々水をやる
植村邦子
碁を打てば相手の性格わかるもの己のことはなぜかわからぬ
金井省二
黄昏の時が早まり君のためそろそろ部屋にあかりを灯そう
鈴木佳穂
肉まんを分け合うときのほほえみを二人の合図となして冬めく
のつちえこ
夕暮れの麻生川には鴨六羽並んでをります 岩田先生
尾﨑朗子
|
|
|
|